ご挨拶Greeting

SST普及協会第21回学術集会は,東海支部が担当し名古屋市で開催することとなりました。テーマは、「続・SSTの進歩−20年をともに過ごした愛知から−」です。思い起こせば第1回学術集会は、1996年12月にリバーマン先生をお迎えし,東京医科歯科大学講堂にて開催されました。会場は超満員、受付も長蛇の列だったことを覚えています。そして1998年には、当時の日本のSST到達点を示した『SSTの進歩』(編集SST普及協会 創造出版)も出版されました。

それから20年、日本のSSTはどのように発展してきたのでしょうか。当協会前会長である西園昌久先生(現SST普及協会名誉会長)は、第1回大会抄録集の巻頭言で、SSTが正しく普及されるには「基本に沿ってSSTを計画的に、系統的に行うこと」と、「創造的な実践のとりくみからデータをあつめ、検証し、他の方法と比較しながら、効果的な方法を練り上げていく努力」の必要性を述べていらっしゃいます。節目となる今大会では、これまでの到達点を共有するだけでなく、次の到達点を見つめ、SSTの学術的発展とともに、当事者、家族の思いを実現できるような新しいスタートを切りたいと考えております。

プログラムは、丹羽真一会長の会長講演に始まり、「続・SSTの進歩」をテーマとしたシンポジウム、発表演題,自主企画と続きます。

発表演題は従来からある調査・研究発表の「一般演題」と、スーパーバイズ付き発表の「臨床実践演題」の2種類としました。

特別講演は、ホスピタルクラウンの大棟耕介氏(プレジャー企画)に依頼しました。周りの人とのコミュニケーションや夢の実現というSSTとの共通点や、患者さんの笑顔や生きる力を引き出すための工夫から私たちが学ぶところがあると期待しております。

そして懇親会です。「東海支部らしい」企画を準備し、皆さまに楽しんでいただく予定です。

最後に、名古屋市内にある名古屋城では復元工事が進んでいます。ホームページのトップページで本丸御殿の一部をご覧いただくことができます。またJR名古屋駅前は、新しいビルの建設ラッシュが続いています。是非、皆さまにこの活気ある名古屋市にお越しいただき、学術集会を盛り上げていただけたら幸いに存じます.

大会長 岩田仲生(藤田保健衛生大学医学部精神科教授)      
実行委員長 吉田みゆき(同朋大学・SST普及協会東海支部事務局長)